ファトス・コンゴリ著、井浦伊知郎訳。
無名の元数学教師を一躍、アルバニアの最重要作家の地位に押し上げた、ファトス・コンゴリのデビュー小説。
1991年、自国での生活に絶望したアルバニア人が多数、アドリア海を越えてイタリアへ渡った。「新天地」への船出――しかし、出発を間近に控えた乗客の中に、自ら船を下りてしまったひとりの男がいた。彼が思い起こす、「敗残者」としての人生とは。
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